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常勤職員と非常勤職員(パート)の賃金格差~当事者間の合意①~

弁護士 小島梓

 最近、当事務所では、顧問先企業や病院から労務管理に関するご相談が非常に増えています。そこで、本ページのコラムにて、最近ご相談が増えている労務の問題を取り上げて、簡単に解説していきたいと思います。
 リスクを一切排除した経営は難しいと思います。重要なことは、リスクを把握し、予め対応することで取り除けるリスクは排除し、難しい場合には、リスクがあることは承知の上で決断をすることと考えています。そうすることで、トラブルが発生した時に速やかに対応することが可能となるためです。そういった意味で、本コラムも参考にしていただければと思います。

 まずは掲題の「常勤職員と非常勤職員の賃金格差は認められるのか?」という問題を取り上げます。

 雇用契約における賃金額は、使用者と労働者の間の合意によって決定されるのが原則です。ただし、「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。」(最低賃金法4条1項)という規定がありますので、最低賃金以上の金額という制限があることにご注意ください。

 最低賃金以上の金額が合意で決定されれば、いくらとなっても問題はないように思います。
 しかし、「同一労働同一賃金の原則」との関係で問題なる場合があります。経営者の方であれば、一度は耳にしておられると思います。当該原則は大変重要な原則ですが、正しく理解されていない方も多いです。
 次回のコラムでは、当該原則を中心に簡単に解説をいたします。