cases解決事例

医療法務【獣医師】

資料要求等の適切な対応により解決した事例

事案の概要

動物病院でペットホテルを営んでいたところ,預っていた猫が,夜中に,ケージの扉の間に腕を挟んでけがをしてしましました。担当獣医師は,飼い主に対して治療することを申し出ましたが,飼い主から信用できないという理由で治療を拒否されてしまい,飼い主は別の獣医の診察を受け,後医のもとで治療を続けました。

その後,飼い主から謝罪,および治療費や慰謝料の支払いを要求された獣医師は,申し訳ないという気持ちから,早期解決を希望して,すぐに謝罪をして,後医でかかった治療費,交通費等すべてを負担すると約束してしまいました。

しかし,その後,飼い主から,慰謝料などの具体的な金額,さらには,治療費や交通費の資料すら示されず,ただクレームを言われ続けるという事態が続き,困った獣医師が当方に相談に来られました。

 

結論

当方が代理人として介入し,飼い主に対して,まずは,動物病院側の過失と損害の間の因果関係の有無などを確認したいので,交通費や治療費の根拠資料として,後医のカルテや治療費明細の提出,さらに慰謝料の支払いを希望される場合には,具体的な金額を特定してほしいことなどを伝えました。

しかし,飼い主は当方に対しても,資料は出せない,慰謝料の金額は自分ではわからないと述べるばかりで,資料等は一向に提出されませんでした。当方からは電話で繰り返し,上記の資料提出等の必要性を説明し,さらに,仮に金銭を支払う際には,必ず書面を取り交わさせてほしいということを伝えました。

結局,飼い主からは資料提出はなされませんでしたが,当方にも獣医師にも連絡はなくなり,事件は終了となりました。途中で当方が代理人となり,資料要求等の適切な対応を行うことで,早期解決が実現しました。

このように,飼い主とトラブルになってしまったときに,飼い主の要求に獣医師がただ従っても事件が終わらないことが多いです。弁護士が介入して,適切な資料要求等を行うことで,飼い主側も冷静になり,収束に向かいます。ご自身で謝罪や支払いの約束をする前に一度,ご相談ください。