columnコラム

離婚

相続分-法定相続分

弁護士 幡野真弥

■ 相続人が複数いる場合(共同相続人)、それぞれの共同相続人は、遺産分割までの間、相続財産の総体に対して権利ないし地位を持っています。これを相続分といいます。
 また、それぞれの相続人が持っている権利の割合(持分の割合)も相続分といいます(899条)。
 割合という意味での相続分には、被相続人の意思に基づく割合である指定相続分(902条)と、民法で定められた法定相続分(900条)があります。

■ 今回は、以前コラムでご説明しましたが、改めて簡単に法定相続分についてご説明します。
 法定相続人は、①配偶者と、②血族相続人(直系卑属、直系尊属、兄弟姉妹)です。
①配偶者は必ず相続人となります。被相続人に直系卑属、直系尊属、兄弟姉妹がいない場合は、配偶者の単独相続となります。
②血族相続人には相続人となれる順番があり、順番が先の血族相続人がいる場合、順番が後の血族相続人は、相続人にはなれません。その順番は、直系卑属(子)→直系尊属(親)→兄弟姉妹です。
 同順位の相続人が複数いる場合は、同順位の相続人同士は均等に分けます(900条4号)

■ 民法が定める法定相続分について、具体的に説明します。

1 被相続人に、配偶者Aと子Bがいる場合(民法900条1号)
 配偶者の相続分は2分の1、子の相続分は2分の1です。
 子が二人いる場合(子Bと子Cがいる場合)、相続分は、配偶者Aが2分の1、子BとCが4分の1ずつです(900条4号)。 
 
2 被相続人に、子はおらず、配偶者Aと父親Bがいる場合(民法900条2号)
 配偶者の相続分は3分の2、父親の相続分は3分の1です。
 父母がいる場合(父Bと母Cがいる場合)、相続分は、配偶者Aが3分の2、父Bと母が6分の1ずつです(900条4号)。

3 被相続人に、親と子はおらず、配偶者Aと兄弟姉妹Bがいる場合(民法900条3号)
 配偶者Aの相続分は4分の3、兄弟姉妹Bの相続分は4分の1です。 
 兄弟姉妹が二人いる場合(兄Bと姉Cがいる場合)、相続分は、配偶者Aが4分の3、兄Bと姉が8分の1ずつです(900条4号)。

4 被相続人に、半血兄弟がいる場合(民法900条4号)
 被相続人と、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹を、半血の兄弟姉妹といいます。
 半血の兄弟姉妹の相続分は、全血の兄弟姉妹の相続分の半分とされています。
 被相続人に配偶者Aと、全血の兄弟B、半血の兄弟Cがいる場合は、Aの相続分は4分の3、Bの相続分は6分の1、Cの相続分は12分の1です。 

■代襲相続について
 代襲相続があった場合は、代襲相続人の相続分は被代襲者の相続分と同じです(901条1項)。代襲相続人が複数いる場合は、各代襲相続人の相続分は、被代襲者の相続分を均等に分けることになります。
 ですので、 被相続人に、配偶者Aと子Bがいるが、子Bは既に死亡しており、孫Cがいる場合、Cは代襲相続人となり、相続分は、配偶者Aが2分の1、孫Cが2分の1です(900条4号)。孫Cのほかに孫Dもいた場合は、CとD
の相続分は4分の1ずつとなります。