columnコラム

獣医師

オーナー様とのトラブル⑩~未収金回収(4)~

弁護士 小島梓

 前回の「オーナー様とのトラブル⑨~未収金回収(3)~」のコラムにおいて,未収金回収をスタッフの対応に任せっぱなしにするのは得策ではないこと,一定の対応をしてしただいた後は,専門家に対応をお任せいただく方がよいこと等ご説明しました。

 そこで,今回は,弁護士に,未収金回収をご依頼いただく場合に,どのようなメリットがあるのかについてご説明します。

(1)法的根拠の提示
 弁護士から請求をかける際には,当然,請求の法的な根拠も示して行います。このように,弁護士名で且つ法的根拠も示されて請求されることで,オーナーに心理的なプレッシャーを与えることができ,結果,任意の支払いにつながる可能性が高まります。

 実際に,それまでの催促に無反応だったオーナーが,当方が弁護士名で書面を1通送ったのみで,指定の払い込み先口座に返金をしてきたケースはございます。

(2)精神的負担の軽減
 弁護士が代理人として,窓口になって対応しますので,獣医師もしくは担当スタッフが,直接オーナーとのやり取りをする必要がなくなり,精神的な負担もなくなります。この精神的負担が馬鹿にできないものであることは,前回コラムにてお伝えした通りです。

(3)法的手続きへのスムーズな切り替え
 弁護士が代理人として,未収金回収を行う場合,最初から法的手続きを視野に入れて行いますので,交渉においてもそのために必要な文言を入れた書面などを利用しつつ行います。

 結果,任意の支払いが実現しなかった場合には,適切なタイミングで支払督促等の法的手続きに切り替えるアドバイスを差し上げ,必要な際には,スムーズに切り替えることが出来ます。支払督促については,「債権回収のための督促状」のコラムもご参照ください。

(4)書面の作成,取り交わし
 オーナーとの交渉の結果,支払いについては合意できたが,分割払いとなるというケース,支払い時期が先になってしまうというケースもございます。そのような場合でも,できる限り未払いのリスクを軽減させる合意書を作成し,オーナーに提案できます。

 以上のように,弁護士に未収金を依頼いただいた場合には様々なメリットがございます。他方で,気になるのは弁護士に依頼する場合の費用かと思われます。当事務所では,少額の債権回収でも依頼していただきやすいサービスもご用意しております。次回は,費用に関してご紹介したいと思います。