columnコラム

獣医師

オーナー様とのトラブル⑧~未収金回収(2)~

弁護士 小島梓

 前回のコラムにおいて,未収金問題が発生しやすい原因として催促の甘さということが考えられるということをご説明しました。
 今回は,未収金に関する催促を行わず放置するとどのような悪影響が考えられるかということについてご説明していきたいと思います。

(1)頻回に問題が発生する
 最近,ペットオーナーのコミュニティーが出来ている場所も多く,適正な催促を行っておりませんと,最悪の場合,催促が甘い病院という評判が広がってしまい,支払が滞りがちなペットオーナーが集まってしまうことになりかねません。

 また,人間は弱いものですので,ペットオーナーとしても最初の内は,ちょっと待ってもらおうと思っていたものが,催促をされないと,許されるという思いから,前回の診療報酬が未払いであるにもかかわらず,何度も通院をしてくるペットオーナーも出てきたりするものです。

 少額とは言え,頻回に発生し,積み重なれば,馬鹿にできない金額になりかねません。
 このように未収金の発生頻度が上がり,経営状態の悪化という悪影響がまず考えられます。

(2)スタッフの士気
 適正な獣医療サービスを提供しているにもかかわらず,そのサービスの対価である診療報酬が支払われないという事態になりますと,病院スタッフの士気は下がってしまいます。

 未収金の催促自体,楽しい作業ではなく,後回しにしてしまいたいお気持ちもよく分かります。ただ,このように,少額であるからといって,安易に未収金の問題を放置すると,その積み重ねによって,経営やスタッフの士気に悪影響が出てしまう問題であることも事実です。

 そこで,次回は,この未収金の問題への対応方法について,ご説明していきたいと思います。