columnコラム

獣医師

オーナー様とのトラブル⑦~未収金回収(1)~

弁護士 小島梓

 未収金の回収はどの医療機関でも発生しうるもので,動物病院も例外ではありません。この未収金の問題は,発生する動物病院と発生しない動物病院があり,且つ発生する動物病院では繰り返し発生し,比較的少額の未収金が積み重なってしまっているという特徴があるように思います。

 そこで,本コラムでは,未収金問題発生の原因,その影響,さらには適切な対応などについて連載でご紹介していきたいと思います。

 今回は,未収金問題が頻回に発生してしまう原因についてご説明したいと思います。
 未収金問題発生の主な原因の一つとして考えられるのは,催促の甘さという点です。

 診療報酬につき,未収金があるオーナー様に対して催促をしない,さらには催促をしないまま通常通りの診療を継続している病院があります。獣医師には応召義務があり,未収金があるからと言って必ずしも,診療を拒否できないため,ペットの診療は受け入れざるを得ないという現実があるのも事実です。

 さらには,比較的少額であるケースも多く,そのような少額の未収金の回収に時間をかけたくない,回収のための費用がもったいないという思いから,催促などの対策をとらないという判断に至っている病院もあるかと思います。

 しかし,まず,確かに診療は簡単に拒否できませんが,オーナー様に催促をしてはいけないということではありません。

 さらに,適正な催促は,病院経営において欠かせないものと考えます。

 次回は,このように催促をせずに,未収金問題を放置してしまった場合に発生しうる病院への悪影響,ゆえに適正な方法による催促を行うべき理由などについてご説明したいと思います。