columnコラム

裁判例 離婚

離婚原因について②

弁護士 幡野真弥

民法770条1項2号は、「悪意の遺棄」を離婚原因として掲げています。
「悪意の遺棄」とは、正当な理由のないまま、配偶者に対する同居・協力・扶助義務を放棄することです。
 ここで「悪意」とは、社会的・倫理的に非難されることを意味します。子どもや他方の配偶者を放置して家を出ていき、生活費の負担もしないようなケースが考えられます。
 裁判例でも、妻が病気のため半身不随となったところ、夫が看護をせず、突然、離婚を求めて別居し、以後、生活費を全く負担していないかった場合に、悪意の遺棄と認めたもの(浦和地裁昭和60年11月29日)があります。