columnコラム

離婚

財産分与~基準時について

弁護士 幡野真弥

 財産分与とは、夫婦で共同して築いた財産を清算し、夫婦の一方が他方に財産を分与するものです。
 しかし、財産は日々減ったり増えたりしています。財産分与の対象となる財産は、いつの時点で存在する財産であれば良いのでしょうか。財産分与の対象となる財産を確定させる基準時はいつか、ご説明します。
 
 財産分与とは、「夫婦で共同して形成した財産」を清算するものですので、夫婦の経済的な共同関係が終了した時点で存在する財産が、財産分与の対象となる財産です。
 多くのケースでは、別居した日が、財産分与の基準時とされ、別居時に存在する財産が、財産分与の対象となる財産となります。

 もっとも、同居と別居が繰り返されているケースや、単身赴任中にそのまま帰宅せずに別居に至ったケースなどは、基準時について主張が対立し、争いになることもあります。

 財産分与の対象となる財産は、基準時(別居時)に存在する財産ですが、その財産の価値を評価する基準時は、分割する現在を基準にします(訴訟の場合は、口頭弁論終結時です)。

 たとえば、別居時に存在する株や不動産を評価するときは、別居時点の株価や不動産価格ではなく、現在の株価や不動産価格が、財産の評価額になります。
 別居時に存在してはいたものの、その後、処分してしまい、現在は残っていない場合は、実際に不動産や株を売却した金額が評価額になります。